読書ノート 2003-1『終戦のローレライ』(福井晴敏 講談社)多少の寂しさは我慢しなくてはならない。
終戦の意味を問う、圧倒される本でした。
名も知らぬ 遠き島より
「椰子の実」の歌‥3番までは覚えていませんでした。
『タマちゃんのおくりもの』(まるはま絵 ぷれこ文 世界文化社)みんな かってなこと
だいたいボクって
お母さんもいない
これはこれで
わが友、ぷれこさんの童話。まるはまさんの絵もいつになく真面目である。(笑)
『半落ち』(横山秀夫 講談社)「完落ち」ではなくて「半落ち」。
最後が劇的でした。よかったですね。 『マークスの山』上・下(高村薫 講談社文庫)直木賞受賞作。
とても、丁寧な記述でした。おかげで、寝不足になりました。
『波のうえの魔術師』(石田衣良 文藝春秋)株の売買については難しいことがありましたが、罪なき人々を破綻に追い込んだ銀行に対する闘いは痛快でした。
調べてみたら、石田氏は経済学部卒業でした。
『グレイヴディッガー』(高野和明 講談社)ここでも、骨髄移植が‥。
2月の読書はしばしば寝不足を誘うものだ。 『李歐』(高村薫 講談社)水を制する者は土地を制する。豊かな耕地と緑は千年の財産やと、后光寿は言うています。これからの数十年、電子技術はどれだけ進歩するやわかりませんが、人間は機械を食うて生きていくことは出来ませんやろ。二十一世紀の人類を支えるのは耕地やて、后光寿は言います。なるほど、この北東の大地に立ちますと、今日明日やない、百年千年先の大地のために種を蒔くというような発想も、あながち生まれて来ないとも言えません。ほんにこれが大陸やと、ぼく自身あらためて思うたもんでした。‥‥そうは言うてももちろん、この土地への投資で本体の経営が傾くようなことは、このぼくがさせません。そのために、この笹倉がおるんやと思うています。 そうそう、后光寿は言うてました。日本にいた短い間に心に残ったものの一つは、守山工場の桜やったと。ほんの少しの差で、彼は結局、あの桜が咲いている姿は見てませんのやが。はて、桜のほかに彼の心に残ったというものは、何やったんでしょうか‥‥? 『マークスの山』もよかったですが、この作品も凄かったです。
『素顔のイラク』(早坂隆 連合出版)イスラムと聞くとどうしてもテロのイメージばかりが先行してしまうが、僕はそんな固定化されたイメージ以外の部分を実際の眼で見、はだで感じたかった。 本当のイラクの人々の姿を自分の網膜に焼き付けたい。そのためにはるばる来たのだ。イラクの人々と共に話し、共に食べ、共に笑いたい。そんなに難しいことではない筈なのだ。 写真と文からなる『素顔のイラク』は、2002年の8月の記録だ。副題は「フセイン政権下に生きる人々」である。
『リヴィエラを撃て』上・下(高村薫 新潮文庫)>「リヴィエラを撃て」読み終わりそうですか?
あとわずかで終わりというところまで来ました。
>でもアイルランドの事が少し分かって、印象に残る一冊です。
何だか物悲しいお話でした‥。
メールをそのまま転記させていただきましたが、読み終えたあと、再び上巻に戻りました。
『カカシの夏休み』(重松清 文春文庫)五年生にもなれば、目に見えたり耳に聞こえたりするおとなの世界のことは、たいがいわかる。
「アダ、幸せって、なんだと思う?」
わたしも案外、カカシに近い‥というと、不遜に当たるかな。
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