読書ノート 2001-2
 
- 今夜は眠れない
  - タリバン
  - 東野圭吾にはまっている今日この頃
  - R.P.G.
  - 世界がもし100人の村だったら
  
 
題名とは違って、よく眠り込む秋の宵。
 本屋さんで、“情けは人のためならず”の言葉に立ち止まって、とうとう買ってしまったものだ。
 突然のことだが、見知らぬ人から5億円の遺贈を受けたことからドラマは始まった。
 そこから、家族の不幸な歴史が始まる。「蒲生邸事件」の次に読んだ、宮部みゆきさんの作品です。
 「おい」
 「うん?」
 島崎は、彼にはめずらしく、しんみりとした声を出した。
「これは受け売りのセリフだ。いつか、うちの親父が酔っ払って言ったことだから」
 「なんだい?」
 ひと呼吸おいて、彼は言った。
 「子供はみんな、時代の子だよ」
 −これは今でも、ぼくの座右の銘です。
 まだ読み終えていないのに、感じてしまった。こういう表現が好きなんです。
 
 
 
  
ムジャヘディン‥聖戦士(ソ連軍を撤退させたアフガニスタン・ゲリラ戦士の総称)
 タリバン‥学生たち(パキスタンの肝いりで作られた難民キャンプ内のイスラム神学校の生徒)
 アルカイダ‥拠点(アフガン戦争のとき、志願兵募集のため世界各地に作られたビンラディン氏の事務所)
 ジハード‥聖戦(天国に行く近道、と言われる)
 ガンダーラ‥パキスタンの北西部から、アフガニスタン東部にかけての地域を指す古い地名。
  パキスタン側のタクシラ、ペシャワール、カイバル峠からアフガニスタン側のジャララバード、カブールまで。
  間にある国境は、19世紀にイギリスが世界支配の都合で作ったもの。
 スティンガー‥赤外線追尾型ミサイル(ソ連軍撤退を余儀なくさせたアメリカ製の小型ミサイル)
 
 MSNジャーナルでお馴染みだった田中宇(さかい)氏の作品。光文社新書。
 「日本や欧米の人々に正義感があるのなら、タリバンの壊滅を望む前に、
 アメリカの都合でアフガニスタンの人々が苦しんでいることを何とかしようと考えるべきではないだろうか」と結んでいる。
 NYのWTC攻撃からすべてが始まったわけではないことを教えてくれたものだ。
 やはり、歴史は繰り返すのだろうか?
 
 
 
  
 ミステリーなる物を毛嫌いしてきたわたしが、初めて読んだのが「放課後」でした。
 圧倒されました。
 おまけに、圭吾氏は大阪の出身らしいです。
 ということで、嵌ってしまいました。
 次々と趣向を変えていくので、どれを読んでも裏切られることはない‥とはわが友人の言葉です。
 正直に言うと、もういいや!というものもわずかにありましたが、それはヘビーに読んできたせいでしょう。
 毎度、次の作品が積んであるわけで、こうなったら読破するしかないでしょう。
 いつも、こんな風に偏った読み方をしてきましたから。 
 ともかく備忘録ということで、読んだものを整理しておきます。
 2度読みを避けるためです。
 あはは‥すでに、同じ本を2度買ってしまいました。
 
 ◎放課後 ○卒業 ◎眠りの森 ○変身 ◎仮面山荘殺人事件 
 ◎天使の耳 ○同級生 ○しのぶセンセにサヨナラ ○むかし僕が死んだ家 ◎虹を操る少年 
 ○パラレルワールド・ストーリー ◎天空の蜂 ○どちらかが彼女を殺した ○名探偵の掟 ○悪意 
 ◎分身 ○あの頃ぼくらはアホでした ○11文字の殺人 ○回廊亭殺人事件 ○嘘をもう一度だけ
 ○予知夢 ◎秘密 ○片想い ○犯人のいない殺人の夜 ○怪しい人びと 
 ○宿命
 
さらに追加するはずです‥。
 
 
 
  
今はそれが流行なのか。自分、自分、自分。誰もがなりふりかまわず本当の自分を探しているご時世だ。探すまでもなく、すでに自分を持っていると自負する者が、それをまっとうするために手段を選ばず、まわりの者の心情を省みることもないのは、仕方がないことなのか。
 いや、いっそ探し出さない方がいいのだ。そんなことは忘れた方がいいのだ。誰でもいい、どんな言葉でもいい、今までに誰かが○○にそうやってくれていれば、道は違っていたかもしれないのに。 
 言わずと知れた宮部みゆきの作品である。大作「模倣犯」のあとで読んだものだ。これだな、と思った。最後に出てきた西條八十氏の詩がとても印象的だった。
 
 
 
  
これは、ある中学校の担任の先生が、毎日自分が今まで教えた生徒に学級通信という形で、
 メールを流したものらしいんだけど、とってもすばらしいなぁって思った。
 こういう視点を子供たちに与えてくれる先生がいるって、すばらしい。
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 もし、現在の人類統計比率をきちんと盛り込んで、
 全世界を100人の村に縮小するとどうなるでしょう。
 その村には・・・
  57人のアジア人
  21人のヨーロッパ人
  14人の南北アメリカ人
  8人のアフリカ人がいます
  52人が女性です
  48人が男性です 
  70人が有色人種で
  30人が白人
  70人がキリスト教以外の人で
  30人がキリスト教
  89人が異性愛者で
  11人が同性愛者
  6人が全世界の富の59%を所有し、その6人ともがアメリカ国籍
  80人は標準以下の居住環境に住み
  70人は文字が読めません
  50人は栄養失調に苦しみ
  1人が瀕死の状態にあり
  1人はいま、生まれようとしています
  1人は(そうたった1人)は大学の教育を受け
  そしてたった1人だけがコンピューターを所有しています
 もしこのように、縮小された全体図から私達の世界を見るなら、相手をあるが
 ままに受け入れること、自分と違う人を理解すること、そして、そういう事実
 を知るための教育がいかに必要かは火をみるよりあきらかです。
  また、次のような視点からもじっくり考えてみましょう。
 もし、あなたが今朝、目が覚めた時、病気でなく健康だなと感じることができ
 たなら・・あなたは今生き残ることのできないであろう100万人の人達より恵ま
 れています。
 もしあなたが戦いの危険や、投獄される孤独や苦悩、あるいは飢えの悲痛を一
 度も体験したことがないのなら・・・あなたは世界の5億人の人達より恵まれて
 います。
 もしあなたがしつこく苦しめられることや、逮捕、拷問または死の恐怖を感じ
 ることなしに教会のミサに行くことができるなら・・・あなたは世界の30億人
 の人達より恵まれています。
 もし冷蔵庫に食料があり、着る服があり、頭の上に屋根があり、寝る場所があ
 るのなら・・・あなたは世界の75%の人達より裕福で恵まれています。
 もし銀行に預金があり、お財布にお金があり、家のどこかに小銭が入った入れ
 物があるなら・・あなたはこの世界の中でもっとも裕福な上位8%のうちの一人
 です。
 もしあなたの両親がともに健在で、そして二人がまだ一緒なら・・・それはと
 ても稀なことです。
 もしこのメッセージを読むことができるなら、あなたはこの瞬間二倍の祝福を
 うけるでしょう。なぜならあなたの事を思ってこれを伝えている誰かがいて,
 その上あなたはまったく文字の読めない世界中の20億の人々よりずっと恵まれ
 ているからです。
 昔の人がこう言いました。わが身から出るものはいずれ我が身に戻り来る、と。
  お金に執着することなく、喜んで働きましょう。
   かつて一度も傷ついたことがないかのごとく、人を愛しましょう。
    誰もみていないかのごとく自由に踊りましょう。
     誰も聞いていないかのごとくのびやかに歌いましょう。
      あたかもここが地上の天国であるかのように生きていきましょう。
 
 本を買う前にメールが届いていた。
 本には結論めいたものが追加されていた。そこには、希望があった。
 
 
 
  
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