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塩野七生(しおの・ななみ)さんは、すでに数々の受賞をされている方です。 1970年 毎日出版文化賞 1982年 サントリー学芸賞『海の都の物語』 1983年 菊池寛賞 1993年 新潮学芸賞『ローマ人の物語Tローマは一日にしてならず』 1999年 司馬遼太郎賞 2000年 イタリア共和国功労勲章(グランデ・ウッフィチャーレ章) 2005年 紫綬褒章 2007年 文化功労者 イタリアに在住しながら、大著「ローマ人の物語」全15巻(新潮社)を、年に1巻のペースで15年かけて完成させました。 したがって、ハードカバーで15冊ということになります。偶然ながら、わが息子が文庫本で33冊(ほぼ12巻)まで持っていたので、 それを貸してもらいながら、(文庫本は未だ完了していないので、足りないところは)職場の図書室から借りて、 ともかく読破しました。昨年のことです。 都市国家ローマの誕生から2世紀のころまで、「すべての道はローマに通ず」(10巻)まではとてもよかったのです。 どちらかといえば、司馬遼太郎タッチの歴史小説であり、躍動感あり、詳しい解説がありで、 おかげでスルスルと楽しく読むことができました。 本当のところ、3世紀以降のローマ帝国の乱れと滅亡に至る道筋には辟易したというか、読みづらくなってきましたが、 最後は(根性だけで)(実は)斜め読みしました。 塩野さんの崇拝するカエサルについては4巻、5巻をあててあり、流石に読み応えがありました。 イタリアに行くことに決めてから、5巻(ルビコン川以後)、6巻(オクタビアヌス)を読み直しました。 彼らの残した建造物に焦点をあてて読んでおきました。フォロ・ロマーノとパンテオンがそれにあたります。 たぶん、この大著の簡略版が「ローマから日本が見える」(集英社)だと思います。 他に「ルネサンスとは何であったのか」(新潮社)も読みました。「イタリアからの手紙」(新潮社)は旅行の友でした。 あはは‥いくらでも興味がわいてくるんですが、 「マキアヴェッリ語録」(新潮社)と秦野るり子「バチカン市国」(中公新書)がとりあえずの仕上げということで、 イタリアからしばらく離れようかと思っています。 好きなときに好きな本が読めるというのが現在の一番の楽しみです。 そして、次の旅先をどこにしようかと考えるときが、贅沢なひとときですね。 |