ローマ 04(オプション) 5月17日(日)


ここからは、オプションの2時間である。22人中18人が参加した。(つまり4人だけが自由行動を選んだ。)

パンテオン、真実の口、フォロ・ロマーノ、アヴェンティーノの丘‥どう考えても、行かざるをえないでしょう。わたしには他にも欲しいものがあったんだけれど、お買い物の主なものは終わっていたからね。






写真は初めに訪れたパンテオンの側面である。バスから撮ってみた。ともかく巨大なので、近くからは撮れないことが分かっていたからだ。






ここは、パンテオンの玄関口にあたる。ガイドさんが「オクタビアヌスの婿養子が建てた」などと言っていたので「誰のことか?」と尋ねたら、予想通りアグリッパのことだった。紀元前27年に建てられた世界最古の神殿で、パンテオンとは「万神殿」の意味。80年に火災で崩壊したあと、125年にハドリアヌス帝により再建された。

アテネにあるパルテノン神殿の「パルテノン」と同じ言葉のようだ。なるほど、と思う。






天蓋からの光がまぶしい。ローマはもともと多神教の国で、宗教には寛容であった。このあたりは日本人の宗教意識と共通していたようで身近に感じる。ローマ的なものをすべて奪ったのはキリスト教である。






パンテオンの内部。直径・高さともに43,4mというメタボな建物ではあるが、ミケランジェロが「天使の業」と絶賛したというから立派な建築であったわけである。






これは天蓋から降り込んだ雨を集めた穴で、雨水は再利用されたそうで、ガイドさんの説明をきちんと覚えている妻の話による。






正面にはアグリッパに敬意を表し「 M. AGRIPPA L. F. COS TERTIUM FECIT(ルキウスの息子マルクス・アグリッパが三度目のコンスルのとき建造)」と記されている。

コンスルとは執政官と訳されているが、共和制時代からの「内閣総理大臣」と言ってよく、いつも2人(つまり複数)が1年の任期で選出されていた。


英雄カエサルが暗殺されたあと、遺言により跡継ぎに選ばれたのは、まさかと思うような18歳の少年オクタビアヌスであった。 まだ少年ではないかと揶揄されたオクタビアヌスが、やがて初代の皇帝となり、ローマは共和国から帝国へと移行することになる。 カエサルの眼力を思い知らされることになったわけだ。

体が弱かったというオクタビアヌスを支えるためにカエサルが用意していたのが、軍事の才能を持つアグリッパであった。 皇帝オクタビアヌスと副官のアグリッパがブルータス一派や元々カエサルの副官であったアントニウス (エジプトの女王クレオパトラと結んだ)との戦いに勝利をもたらし、 二人三脚で帝政の基礎を固めたわけで、アグリッパの貢献なしには皇帝オクタビアヌスの治世もあり得なかったわけである。

残念ながら、長生きをしてしまったオクタビアヌスよりも先にアグリッパは生涯を閉じることになる。 アグリッパ=(上杉景勝を支えた)直江兼続ということになりそうである。






すぐそばのナヴァーロ広場に移動した。長細い広場の中程に長細い柱と彫刻があり、噴水がある。






絵描きさんが集まる広場のようである。あちこちで、似顔絵を描いている。 お仲間のうちに、似顔絵を描いてもらっていた親子がいたが、特徴をしっかりと捕らえて仕上げてあり、 自由時間はその観察と批評であっという間に過ぎていった。流石に上手い。






フォロ・ロマーノに近いサンタ・マリア・イン・コスメディン教会にある「真実の口」である。 「ローマの休日」で有名になったところである。 当日は結婚式があり、入館はかなわず、「真実の口」に触れることはできなかった。 かろうじて、斜め方向から眺めることだけはできた。






柵の中に手を伸ばして、すぐ横から撮ったもの。 実は、マンホールの蓋だったわけで、下水道の設備も完備していたことを物語っている。






フォロ・ロマーノの一部。ここはコロッセオ側とは反対の西側部分である。 「サトゥルヌスの神殿跡」、右手に「クーリア(元老院)」が見える。






フォロ・ロマーノの一部。「公文書館」だと思うんだけれど、確証はない。






ローマの(7つの)丘のうちの一つ、最も南に位置するアヴェンティーノの丘に上る。 オレンジの木が日陰をつくる。実は食べられないそうだ。






この丘からの眺めが素晴らしく、ローマ市街の中心部が見渡せる絶好の場所となっている。 真ん中あたりの、ずっと向こうに見えるのがサンピエトロ寺院である。






右方向。左手前がテヴェル川、架かっている橋はパラティーノ橋である。人でいっぱいである。






エジプト大使館そばの「マルタ騎士団長の館」で怪しげな行動をとる人たち。 列をつくって、鍵穴を覗いている。さて、何が見えたでしょ?






しっかり列をつくっているようだ。ドキドキ感は隠せない。 あはは‥見てしまった者とこれから見ようとする者のギャップが面白い。






夕食はヴァチカン近くのレストラン。料理はブレスケッタ。 この前に、焼き野菜が登場したが取り損ねた。






豆入りのフェトチーネ。カンツォーネ付きの楽しい夕食となった。 カンツォーネ通の方がお隣に座っていて、楽しそうに一緒に歌っている。リクエストもあり、新婚さんへのお祝いの歌もありで、大いににぎわった。






白身魚のトマトソース煮。 デザートは「ティラミス」と称するジェラートだった。




ここまで読んでいただいた皆様

まことに まことに

Grazie! (グラッツィェ , ありがとう)


表紙にあたるぺージを「HOMEPAGE」といいますが、しばしば変更しますので宜しく!



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