日本の世界遺産とは? 
 
世界遺産(せかいいさん)は、1972年のユネスコ総会で採択された 「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づいて登録されたものであり、 人類全体の宝物と言っていいでしょう。
 
世界遺産はその内容によって以下の三種類に大別されます。
 
文化遺産
顕著な普遍的価値をもつ建築物や遺跡など。
自然遺産
顕著な普遍的価値をもつ地形や生物、景観などをもつ地域。
複合遺産
文化と自然の両方について、顕著な普遍的価値を兼ね備えるもの。
 
 
 なお、2021年現在、ユネスコに登録された日本の世界遺産は全部で25になります。 文化遺産が20、自然遺産が5を数えることになりますが、 新たな申請がまだまだ続くようですが、観光目的、金儲けだけを狙っているのはみっともないので、やめて欲しいと思います。
 
 
知床 2005年登録 ○
 
 どこからが知床なんだろうと迷います。国後が見えた羅臼、夏でもひんやりとした知床峠、ウトロ温泉が半島の根っこでしょうか?
 オシンコシンの滝、「ヒグマ出没注意」の知床五湖のほか、「地の涯」という名のホテルがある秘湯、岩尾別温泉も観光化されています。
 知床観光船「オーロラ号」に乗りました。硫黄山航路(1時間半)でした。 カムイワッカの滝の上は温泉になっているそうです。
 本当は、知床岬航路(3時間45分)の方がよかったなぁ。
 
白神山地 1993年登録 ○
 
 ブナの原生林。東日本。どんぐり。キノコ。縄文時代の日本の豊かさを支えたのはブナ林だと読んだことがあります。
 夢は広がりますが、行く機会を失ってしまったような‥でも、夢は持ち続けます。いえ、このあと実現しましたが、入口あたりをうろうろしただけでした。
 
 
平泉−仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺産群 2011年登録 ○
 
 すでに何度も行ったことがあります。藤原三代(清衡・基衡・泰衡)のお墓のある「金色堂」は、まことにきらびやかですね。東北の豊かさを物語っています。
 松尾芭蕉の2句は余りにも有名です。「夏草や 兵どもが 夢の跡」「五月雨の 降りのこしてや 光堂」
 
 
 
 
 
日光の社寺 1999年登録 ○
 
 はるか昔のことですが、高校時代の修学旅行で訪れました。哲学生、藤村操が身を投げた華厳の滝もすぐ近くにありますね。
 徳川家康を祀った日光東照宮が中心でしょうか。国宝に指定されている陽明門は余りにも派手すぎて、好きにはなれません。
 なお、三猿の「見ざる、言わざる、聞かざる」は幼少期には悪事を見ない、言わない、聞かない方がいいという教えのようです。
 いろんなことを学んだ大人としては、「見ること、言うこと、聞くこと」は欠かせません。
 
白川郷・五箇山の合掌造り集落 1995年登録 ○
 
 個人旅行、仕事‥と、行き始めると何度も訪れる、そんな機会に恵まれました。
 その度に、いろんなことがわかってきて、白川郷の「荻町」などはもう、地図なしで歩くことが出来ます。
 合掌造りの住宅としては、和田家の方が有名かもしれませんが、長瀬家を選んで見学しました。
 やんちゃな2人の孫が祖父母の住んでいるこの家を訪ねるというTV番組をみました。受付をしていたおばあちゃんに見覚えがありました。
 
古都京都の文化財 1994年登録 ○
 
 長い人生のいろんな際に、この街を訪れています。流石、千年の都、見飽きることはありません。
 やはり、サクラの時期と紅葉の時期がいいですね。
 自然を愛でる心を知っていますね。それは実は、京都人による人工的な美しさだと思います。
 
 
古都奈良の文化財 1998年登録 ○
 
 京都よりも近いのですが、訪れる機会は少ないです。
 ことさらに騒ぎ立てるのではなく、そっとしておきたいという気分というのが、当たっています。
 どちらかというと、「西の京」の薬師寺・唐招提寺あたりがお気に入りです。
 そのくせ、久しぶりに(東大寺の)大仏さんのお顔を拝見したい‥などと思ってしまいます。
 
法隆寺地域の仏教建造物 1993年登録 ○
 
 大阪に住んでいる身で、遠足といえば、「斑鳩の里を歩いて法隆寺へ」というのが定番だったような気がします。
 嬉しいことに、それはたいてい秋の日のことで、柿の実がたわわに成っているところなど、まるで松尾芭蕉の世界です。
 中門や回廊の柱のふくらみをエンタシスといいますが、どこに行っても、そのエンタシスが気になってしまいます。
 ギリシャ文化の伝来がこんなにもゆったりとしていたんだと想うことが、歴史を感じさせます。
 
紀伊山地の霊場と参詣道 2004年登録 ○
 
 紀伊山地周辺へは近ごろ行く機会が増えました。これまでは、バラバラにしか訪れていないわけです。
 八咫烏の熊野本宮大社、ヤマザクラの吉野、奥の院のある高野山(金剛峯寺)を回ってきました。
 白浜温泉、勝浦温泉、わたらせ温泉、川湯温泉、龍神温泉など温泉地も多くあります。
 わが職場(大阪市)の近くには熊野街道があり、南海高野線(私鉄電車)が走っていました。
 
姫路城 1993年登録 ○
 
 現在の姫路市街の北側にある姫山および鷺山に築かれた平山城です。
 国宝指定の天守を持つ城です。姫路城の他には松本城・彦根城・犬山城がありますが、松本城だけは行ったことがありません。
 大天守、小天守、渡櫓等、多くの建造物があり、豪華な感じが目立っています。
 千姫ゆかりの化粧櫓があります。10万石の化粧料(持参金)をもとにつくった櫓で、千姫のための部屋もつくられました。
 ここだけでは狭すぎると思いましたが、ちゃんと夫婦のための立派な「三の丸」が別にありました。
 
石見銀山遺跡とその文化的景観 2007年登録 ×
 
 すぐ近くまで行ったのですが、世界遺産に登録されてからの混雑ぶりに嫌気がさして、行かず仕舞いになっています。
 戦国時代後期から江戸時代前期にかけて最盛期を迎えた日本最大の銀山(現在は閉山)です。
 メキシコ銀とともに、日本の銀が世界で重宝されたはずです。
 
原爆ドーム 1996年登録 ○
 
 二度と同じような悲劇が起こらないように”との戒めや願いをこめて、とくに「負の世界遺産」と呼ばれています。
 少なくとも、4回は訪れているはずです。何度来ても、ヒロシマは新鮮であり続けて欲しいと思います。
 今年の平和宣言は、オバマ大統領の「核廃絶」がらみの演説に期待するところが目立っていましたね。
 
厳島神社 1996年登録 ○
 
 厳島神社のある厳島(宮島)は俗に「安芸の宮島」と呼ばれ、日本三景の一つとなっている。平家納経で有名です。
 鳥居の高さは、16メートル。海の中にあるが、潮が引くと全体が見渡せます。
 大潮や台風の時にしばしば海水に浸かってしまいますが、その対策も含めて、慣れっこになっているところが可笑しいです。
 宮島口の「あなご飯」や、厳島では、油で揚げた「もみじまんじゅう」が人気です。
 
屋久島 1993年登録 ○
 
 面積の小さな島に九州地方最高峰の宮之浦岳 (1,936m)があるわけで、豊かで美しい自然が残されています。
 「屋久島は月のうち、三十五日は雨」というとおり、登山やハイキングにも、雨具は欠かせません。
 私ども夫婦は「白谷雲水峡トレッキング」を選びましたが、意外と丈夫だった足腰と「もののけ姫の森」の幽玄の世界に満足しました。
 ちなみに、縄文杉やウィルソン株に対面できる「縄文杉コース」は、往復10時間かかります。
 
琉球王国のグスク及び関連遺産群 2000年登録 ○
 
 首里城跡(しゅりじょうあと)が世界遺産であって、復元された首里城は世界遺産ではありません。
 気をつけて見ていただければ、首里城の地下を覗くことが出来ます。
 園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)は、「守礼の門」のすぐ外にあります。
 
小笠原諸島 2011年登録 ×
 
 新たに加わった自然遺産です。
 東京の竹芝桟橋から小笠原諸島へ向かう貨客船が6日に一便出ています。飛行機は飛んでいません。
 東京からはるか南1000kmにある亜熱帯の島々で、(わが息子は)その綺麗な海でダイビングを楽しんだそうです。
 
富士山−信仰の対象と芸術の源泉 2013年登録 ○
 
 新たに加わった文化遺産です。
 富士山五合目から六合目にかけて、半分ばかり歩いたことがりますが、観光の範囲内でした。
 富士五湖とか、伊豆からとか、駿河湾を渡る船上からとか、三保の松原からとか、車山の山頂からも富士を見ました。河口湖から見た「逆さ富士」は見事でした。
 
富岡製糸場と絹産業遺産群 2014年登録 ×
 
 新たに加わった文化遺産です。教科書にも出てきた明治時代に造られた近代工場です。
 
明治日本の産業革命遺産−製鉄・製鋼、造船、石炭産業 2015年登録 ○
 
 新たに加わった文化遺産です。あちらこちらと、観光で行った際に訪れることもありますが、範囲が広すぎるので、
 まだまだすべてを網羅できていません。
 
 構成資産は、岩手県から鹿児島県にまたがる次の8エリアに点在する幕末の1850年代から明治末期の1910年ま
 での23資産(*印は非公開)。

萩(5)

1.萩反射炉
2.美須ケ鼻造船所跡
3.大板山たたら製鉄遺跡
4.萩城下町
5.松下村塾

鹿児島(3)

6.旧集成館(旧集成館反射炉跡、旧集成館機械工場、旧鹿児島紡績所技師館)
7.寺山炭窯跡
8.関吉の疎水溝

韮山(1)

9.韮山反射炉

釜石(1)

10.橋野鉄鉱山・高炉跡

佐賀(1)

11.三重津海軍所跡

長崎(8)

12.小菅修船場跡
13.三菱長崎造船所第三船渠*
14.三菱長崎造船所ジャイアント・カンチレバークレーン*
15.三菱長崎造船所旧木型場
16.三菱長崎造船所占勝閣*
17.高島炭鉱
18.端島炭鉱
19.旧グラバー住宅

三池(2)

20.三池炭鉱・三池港(三池炭鉱宮原坑、三池炭鉱万田坑、三池炭鉱専用鉄道敷跡、三池港) 21.三角西(旧)港

八幡(2)

22.官営八幡製鉄所(八幡製鐵所旧本事務所*、八幡製鐵所修繕工場*、八幡製鐵所旧鍛冶工場*)
23.遠賀川水源地ポンプ室*

 
ル・コンビュジエの建築作品−近代建築運動への顕著な貢献 2016年登録 ×
 
 新たに加わった文化遺産です。国立西洋美術館がメイン。
 
 
「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群 2017年登録 ×
 
 新たに加わった文化遺産です。
 
 
 
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産 2018年登録 ○
 
 新たに加わった文化遺産です。五島列島だけに絞って、2泊3日で行って参りました。
 
 
 
百舌鳥・古市古墳群(大阪府) 2019年登録 ○
 
 「世界遺産」に決定した翌日に、百舌鳥古墳群の主だった古墳を訪ねて15qばかり歩きました。
 
 
 
奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島(鹿児島、沖縄両県) 2021年登録 ○ 
 
 
 沖縄島及び西表島には行ったことがあります。さらには、コロナ禍を巧く避けて奄美大島に行くことができました。思っていた以上に、素晴らしかったです。
 
 
 
北海道・北東北の縄文遺跡群(北海道と青森、岩手、秋田の3県) 2021年登録 ○
 
 三内丸山遺跡だけは2006年8月19日に訪れました。花巻空港を拠点にレンタカーで自在に東北を回るという旅の初めに行った次第です。 そもそも大阪の「三内丸山遺跡」展に触発され、前年に弥生時代を代表する吉野ヶ里遺跡(佐賀県)を見学したことが、引き金になったはずです。