日本遺産 龍田古道を歩こうpart.1   
2020年9月26日

大阪あそ歩 85(回目)

龍田古道は「亀の瀬越え龍田道」のこと。われわれに馴染みがあるのは「亀の瀬越え奈良街道」である。 6kmばかり歩いたと思う。亀の瀬地すべり&その見学はなかなか刺激的でした。


JR 大和路線「三郷」駅に集合しました。ガイドの大森さんから、瓜破遺跡がらみのおせんべい「?貨泉」を頂きました。感謝! 酒井製菓を探してみますとも。

ガイド&参加者含めて11名でした。



龍田神社は、全国にある風の神様をまつる神社の本宮とのこと。以前に、このそばを通りながら立ち寄らなかったところです。



拝殿までやってきました。お賽銭はなしでしたが、わが一族の無事を祈るのはいつものことです。



真新しい看板あり。




山道を登ります。




なだらかな山道ではありますが、普通に歩くことができます。たまにですが、車に出会うこともありました。



坂道を上る途中に県境がありました。龍田山のほとんどは大阪府(柏原市)に属しているようです。

やがて峠に達しましたが、峠八幡神社及び神社の前にある地蔵堂ともおさらばしました。



亀の瀬地すべり資料室(国土交通省が管理)に入りました。展示とビデオで、お勉強しました。



奈良県と大阪府の府県境にあたります。龍田山あるいは亀の背地区と呼んでいいでしょうか?その南部には鉄道とトンネルがあり、大和川が流れています。

地すべりが起こったあと→ 田畑の地割れ、河床の隆起、上流(王子町)の浸水があり、大阪府側には大洪水(鉄砲水)の危険がありました。



結局、トンネルはふさがれていまい、鉄道(現在のJR大和路線)は対岸を通ることになりました。

鉄度の線路が、右岸から左岸に切り替わったわけです。



地すべり対策工事は高度の土木技術を要し、いまなお不断の監視が必要だそうです。

@水を抜くA土をとるB土を止める

のうち@に絞ってみました。亀ノ瀬排水隧道(1号排水トンネル)に入りました。なお、排水トンネルは全部で7本あり、その総延長は7.2qに達するようです。



長さ1qありますが、見学できるのは200mです。下には地下の水を集めた水路があり、途中の側面では、すべり面(乾いた硬い岩盤と濡れている乱された地層帯)に触れることができました。



旧大阪鉄道亀瀬隧道(トンネル)に入ります。




その最深部は地すべりで崩壊した跡が残っています。壁面はイギリス積みの煉瓦です。明治期の土木遺産です。



亀岩(亀石)があります。この辺りを亀の瀬と呼ぶ元になっています。

別の写真でよく見ると、亀の頭があり、広くて大きな亀の甲羅の部分がでっかく見えているようです。



JR大和路線の鉄道が対岸を通っているところなり。




地すべり対策

@地下水の抜き取り:集水井54基・排水トンネル7本・排水路

Aすべる土を直接止める:深礎工‥すべる面より地下深くまで、170本を設置した。



15号集水井は直径3.5m深さ17m

集水井は全部で54か所にあり、最も深いものは58mです。



ゴールのJR「河内堅上」駅です。