京都府与謝野町 加悦の近代建築ツアー 2016年3月19日@ 「天橋立」(宮津市)のすぐ隣にある与謝野町へ行ってきました。 大阪歴史博物館友の会主催の見学会(日帰りバスツアー)でした。 与謝野晶子の夫である与謝野鉄幹の父がこの町の出身ですし、遠く遡るならば江戸時代の俳人、与謝蕪村の母がこの町に出身ということでした。 加悦は「かや」と読みます。享保の頃に京都の西陣でちりめん(縮緬)の技法を学んだ手米屋小右衛門と山本屋佐兵衛が、丹後ちりめんの生みの親ということになります。 われわれが訪れたのは、重要伝統的建造物群保存地区である与謝野町の加悦、「ちりめん街道」と呼ばれる地区です。 ちりめんとニッケル鉱山のために「加悦鉄道」が開通し、活躍してきましたが、昭和60年に廃止されました。 現在は加悦SL広場(鉄道資料館)が造られ、SLの野外展示が行われています。 鉄ちゃんではありませんが、大宮(さいたま市)で見た鉄道博物館の続きと思っています。 ![]() 旧加悦町役場 昭和4年竣工 今林彦太郎(大林組)設計 丹後大地震復興のシンボルとして、尾藤庄蔵(11代)町長の時代に建築 本格的なスパニッシュ・スタイル ![]() 尾藤家住宅 文久3(1863)年建前、慶應元(1865)年棟揚 昭和3(1928)年離れ座敷増築 洋館は、今林彦太郎の意見を入れる。内装は大阪の高島屋が手がける。 ![]() 尾藤家住宅:内蔵(映写室) 確か、蔵は7つあると説明していました。 ![]() ![]() エンガキ(尾藤欣哉家・商号:丹直) 街道に面した座敷に付けた格子状建具。 ![]() 旧伊藤医院診療所 大正6(1917)年竣工 鏝絵は加悦の左官職人・萬吉の作。 鏝絵(こてえ)とは、日本で発展した漆喰を用いて作られるレリーフのことである。左官職人がこて(左官ごて)で仕上げていくことから名がついた。 ![]() 加悦鉄道資料館(旧加悦駅舎) 大正15(1926)年竣工 もとは現・与謝野町加悦庁舎の位置にあったが、180度向きを変えて曳家した。 |